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れ,ぜひ推薦文を書いてくれないかと依頼されました.僕のような者が大それたことを述べてよいものかと迷いましたが,実際にこの本を読んでみて,書かずにはいられなくなりました.正直言って,中嶋先生の過去2冊の本は初心者にはかなりわかりづらかったと思いますが,この本こそ初心者に読んでもらいたいと思います.第Ⅰ章の①操作の心得7カ条から始まり,第Ⅳ章の上級者の挿入法に至るまで,どこをとっても簡潔でわかりやすく,大腸内視鏡挿入法の入門書として素晴らしい完成度となっています.とくに,ところどころに見られるアンダーラインで強調されている内容については,上級者でもなるほどと気づかされます.20年前にこの本を読んでいたら,僕ももっと早く上達できたかもしれません. 僕は常々,大腸内視鏡挿入が上達するための条件として,①うまくなりたいという情熱を持つこと②挿入理論を確立した良き指導者に出会うことをあげています.この本を手に取ったあなたは,中嶋清司という良き指導者に出会ったわけですから,あとは情熱さえあれば必ず上達することを約束します.もしも,この本を読んで理解できないことがあれば,彼に直接手紙を出して質問してみてください.彼は熱い男ですので,必ず回答してくれるはずです. 一人でも多くの内視鏡医がこの本を読むことで,将来,大腸癌で死ぬ患者さんがいなくなることを願っています.松島病院大腸肛門病センター 松島クリニック 土井健一
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