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2 形成外科は外科の一分野であり,血管や組織の処理に関しては基本的に一般外科と同じである.手術手技のうえで一般外科と何が異なってくるのかというと,それは「整容性を重要視していること」と「再建に特化した手技を有していること」である.具体的な形成外科に特徴的な手技に関しては次項以降で詳細に述べるが,ここでは一般外科でも通用する形成外科手術の基本について述べる.デザイン 形成外科の手術では,どのような手術であっても,まずは皮膚切開のためのデザインを描くことから始まる.腫瘍切除においても,単に切除すればよいということではなく,手術痕などの最終的な仕上がりを考慮したデザインが求められる. 手術に応じたデザインに関しては,各章を参考にしてもらうが,ここではデザインを描く際に用いられる皮膚ペンについて述べる.現在,細ペンや太ペンなど数種類のものが発売されているが,部位や手術の種類に応じて,適したペンを用いるように心掛ける.具体的には,眼瞼や口唇などの数mm単位のデザインが求められる部位には細字ペン,または竹串を使用する(図1,2).とくに細くデザインしたいときは竹串の先をさらにメスで尖らせる.一方,腹部や大腿部などに数十cm大の皮膚切開を行うときには太字のペンを用いる.形成外科手術の基本1Mine Ozaki尾﨑 峰中字用と細字用の皮膚ペン図1 種々の皮膚ペン太字も細字も使用できる皮膚ペン細くなった竹串の先●①●②図2 竹串の使用法①竹串の先をメスを用いてさらに細くしている.②ピオクタニンを竹串の先に付けてデザインに用いる.
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