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があることが示されています。私の勤務する東北大学病院リハビリテーション科病棟では、心臓リハビリテーションで入院した患者は、寝るとき以外は病衣のかわりにおしゃれな運動着を着て、入院中に毎日1万歩を歩いています。心不全や腎不全でも体を動かすことが優れた治療になってきたのですが、あまりご存じない人が多いようです。つまり、医療スタッフも患者も「入院」や「安静」に対する根本的な意識改革が必要なのです。 リハビリテーションは、患者が「生活できる」「仕事に戻れる」「治らなくても元気を保てる」「QOLを改善し、寿命も延ばす」医療です。しかも「ローリスク、ローコスト、ハイリターン」です。 リハビリテーションは、もはやリハビリテーション関連職種のみのものではありません。あらゆる医療・看護・介護に最新のリハビリテーションを取り入れていく時代になりました。このような新しいリハビリテーションの考えかたやリハビリテーションの実際とその効果を、この一冊に凝縮しました。本書を一読すれば、患者の生活機能や運動機能を改善でき、生命予後を延長させることもできます。どうかねころんで気楽に読んでみてください。そして、本書を読んで得た知識を活かすことで、患者・家族の幸せと、医療スタッフである読者のみなさんの成功をお約束いたします。2018年5月東北大学病院リハビリテーション部長/東北大学大学院医学系研究科内部障害学分野教授上月 正博

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