皆さんは、超音波検査を施行していて、何か疑問に思いながら検査を施行していることはないでしょうか? この本の発刊の前に、『超音波検査のあっ!? あれ何だっけ?』という本を執筆しました。その書籍では、腹部超音波検査を施行するにあたっての最低限の必要な知識と、基準断面の意義、各断面での撮影のポイントや評価方法などが確認できるようにまとめました。いうなれば腹部超音波検査を引き受けて施行する場合、共通の認識を持って読影ができるための、最低限の記録を残すための指南書としました。 実際に検査をしている際にモニターに映っている現象(画像)や、超音波診断で使用する用語に対して疑問は無いでしょうか? すべてが解決されているとは限りませんが、その意味(原因)を知ることでもっと超音波検査が楽しくなることは間違いありません。また、正しい用語の意味の修得は、第三者に正しく情報を伝える上でも重要なこととなります。 今回は、消化器領域の超音波専門医目線に偏ることを避けるために、日本大学医学部附属板橋病院臨床検査部の韮澤澄恵さんと共同執筆し、作成をいたしました。 『これって、こんな意味があったんだ!』という感覚で、『へぇ、これそうなんだ!』と軽く読破し、活用していただき、日々施行している超音波検査がもう一段階上のレベルに達するためのお手伝いとなれば幸いです。 2019年4月吉日日本大学病院 消化器内科 超音波室 小川眞広はじめに
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