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2 皮膚科領域の病変には専門家が視診だけで診断する疾患も多いが、皮下腫瘤のように患者さんの年齢・部位・症状や触診所見だけで診断するしかない病変も多くみられる。エコーは、鑑別診断に有用な情報が得られるだけではなく治療に際して、病変の広がりや周囲血管との関係を知ることができるため、より適切な治療を行うことが可能になる。また、悪性病変では十分にマージンをとって切除するために重要な深達度診断でも役立てることができる。1 鑑別診断 一見同じようにみえる皮下腫瘤(図1)も、エコーでみると全く異なった像を示すことがある(図2~4)。エコーは存在部位、内部性状や形態、血流情報、周囲臓器との関係など多くの情報を得ることができ、鑑別診断や治療方針の決定に役立つ。エコーが役立つ場面1 鑑別診断2 広がり診断3 悪性病変の深達度診断どんなときにエコーが役立つか?診断の基礎図1 一見同じようにみえる腫瘤abc
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