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13肩外傷治療の基本第1章01肩の解剖(図1,図4).関節包で覆われた骨幹部との境界を解剖頚(anatomical neck)と呼び,結節直下を外科頚(surgical neck)と呼ぶ(図4). 胸郭の後外側部の第1〜8肋骨間にある薄い三角形の扁平骨で,体部,頚部,肩甲骨関節窩(glenoid),烏口突起(coracoid process),肩甲棘(scapular spine),肩峰(acromion)よりなる. 肩甲骨関節窩の上方には上腕二頭筋長頭腱(long head of biceps:LHB)が起始し,下方には上腕三頭筋が起始する. 関節窩は前後径平均26 mm,長軸長平均34 mmの洋梨状で傾斜角は後捻0°〜7°,10°〜15°上方傾斜している2)(図5).烏口突起にはconjoint tendon(烏口腕筋,上腕二頭筋短❷肩甲骨(scapula)頭),小胸筋が起始し,烏口上腕靱帯,烏口肩峰靱帯,烏口鎖骨靱帯が付着する.肩甲棘の上縁には僧帽筋が停止し,下縁には三角筋が付着する(図6〜図8). 緩やかなS字弯曲状の長骨で胸骨と肩甲骨に接続しており,体幹と結合する.前縁には大胸筋,三角筋が,後縁には胸鎖乳突筋,僧帽筋が付着する(図7A).また,内側は鎖骨間靱帯,胸鎖靱帯,肋鎖靱帯が,外側に烏口鎖骨靱帯,最外側に肩鎖靱帯が付着する(図6). 肩甲上腕関節,肩鎖関節,胸鎖関節の3つの解剖学的関節と肩峰下関節,肩甲胸郭関節の2つの機能的関節により構成されている.❸鎖骨(clavicle)関節上腕骨上顆軸18° ~23°図3上腕骨頭の後捻(文献4より改変)大結節外科頚解剖頚結節間溝小結節図4上腕骨頭の構造(文献4より改変)10°~15°0°~7°長軸長:平均34mm 前後径:平均26mm図5肩甲骨の構造(文献4より改変)
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