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v 2008年にITLS(International Trauma Life Support)日本支部で初のITLSアクセスコースが開催され,北は北海道から南は沖縄まで,外傷現場に携わる多くの方々が受講されています. ITLSアクセスコースで使用される資機材は,本テキストに記載されているように,日本ではあまりなじみのないものですが,ITLSアクセスコースでは「資機材の使い方」よりも「コンセプト」を伝えています.コース内容は,自動車事故に特化したもので,車両の解剖生理(構造)から始まり,救助者自身の危険回避,傷病者を観察して状態を判断することで,救出の優先順位を決定,根本治療を行う医療機関へ搬送するまでのよりよい方法を,実際に実物の車両を使用して学びます. 近年,ドクターヘリやドクターカーで医師が事故現場に赴き,また救急救命士の行える処置が拡大され,現場での早期の処置が可能になったことにより,救出に関する情報を共有して,「救出優先」よりも「安定化・処置優先」という場面が増えています. 現場から病院までのアクセスにおいて,事故現場に関わるすべてのメンバーが,「系統立てた観察・処置,救出」に最高のパフォーマンスを発揮することで,傷病者の生存の可能性を向上させることができると信じています. ITLSアクセスコースを受講して培った知識を,皆さんの現場活動における知識・技術向上の有力な手段の一つとして役立てられれば幸いです. 2017年8月                 ITLS日本支部アクセス委員会委員長 鹿島地方事務組合消防本部  長谷川 和俊副委員長 福岡市消防局       納富 一則 副委員長 水戸済生会総合病院    須田 高之 第2版(原著第3版)刊行にあたって

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