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12取」です.患者本人のみならず目撃者である奥さんからも,意識消失時の状況を詳細に問診する必要があります.1.詳細な病歴聴取 失神やてんかんなどを意識した問診を行うことが非常に重要なポイントとなります.表1に,意識消失直前・意識消失時・意識回復後の症状について失神とてんかん発作の症状の違いを示しています.症状は非常に類似していますが,これらの症状を念頭に置いた詳細な病歴聴取が重要です.ただ単に患者さんが話したことだけを記録するのではなく,こちらからその時の状況を問い合わせる必要があります. たとえば,意識を失う前に何らかの前兆を思わせる症状がなかったかどうか,動悸を自覚していないかどうか,などです.失神の可能性が高いようであれば,反射性失神(血管迷走神経性失神や状況失神,頸動脈洞失神などがあります)や起立性低血圧,あるいは心原性失神がありますが,この病歴聴取でおおよその見当をつける必要があります.また,たとえば,倒れたのは歩行中かあるいは立ち止まったときに発生していたのかを確認し,立ち止まっている最中に意識消失をきたしていたのであれば血管迷走神経性失神も考慮しなければなりませんし,歩いている最中であれば心原性失神の可能性を考えないといけません.意識回復後にしばらくもうろうとしていなかったか,問いかけにきちんと反応していたか,けいれんはなかったか,などはてんかんとの鑑別に重要です. さらに,意識消失時に開眼していたか閉眼していたかなどを目撃者(この場合は,奥さん)に確認することも重要です.意識消失中に閉眼しているのは心因性偽性失神で多くみられますが,失神やてんかん発作では,通常開眼していることが多いのです(白目をむいていた,など).意識消失直前に動悸などの前兆を自覚していなかったか,これまで心疾患を指摘されたことはなかったか,などの情報は心原性失神との鑑別に非常に重要な病歴となります.起立直後あるいは起立後まもなく発症していれば,起立性低血圧も念頭
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