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Aステントdistalを分岐部内に落とした場合、ステントの軸方向がまっすぐにLAD方向を向いてくれると乱流形成は少ないですが、Diagonal方向に向くと、LADが軽くjailされる形となり、不安が残ります。Kissing balloonでステント出口をフレアー状に形成できればよいですが、解離を形成すると複雑化します。LMTからのクロスオーバーステントでは、分岐部の血管径が大きくステントの圧着は困難と考えます。バイパス術も、LITAが2.0mm程度ではLITA-LADだけで左冠動脈全体の灌流をまかなえない可能性が高いと考えます。DCAに慣れている施設であれば、プラークを削って分岐部直前をステント遠位部のlandingとして留置するのがよいだろうと思いますが、私的にはDCAの経験がないので、POBA後にLMT入口部からステントを分岐部に少しだけ出す形で置く方針をとります。治療計画PCIを行う場合の問題点●血行再建はステントが必要と考えますが、分岐部の処理ができるか(シングルステントで終えられるか、ダブルステントが必要か)どうかが問題です。●ダブルステントとなると慢性期の成績が悪くなり、リスクが上がります。●石灰化がないことからDCAができればプラークシフトを最小限にすることができます。しかし、DCAをするとなると治療中の虚血のリスクがあります。●DCAを行うには8Frガイドが必要になり、ガイドをかけたときに曲がったチャンネルがつぶれるリスクがあります。① 治療中の虚血を避けるためIABPを使用します(IMPELLAⓇの良い適応でもあります)。② LMT入口部を傷つけないように、6Fr JL4.0サイドホール付きのガイドでengageさせてマイクロカテーテル(Caravel)とコアーの細いポリマージャケットワイヤー(XT-R)で確保しやすい冠動脈を選択します。枝が確保されればマイクロカテーテルを進めてGrand Slam 3mに変更し、IVUSでLMTを短時間で観察しDCAが可能かを判断します。③ 8Frのガイドカテーテルに交換し、ステントの場合は閉塞リスクの枝をprotectionします。④ステントを植え込みます。ライブ会場から発言あなたならどうする?あなたならどうする?あなたならどうする?あなたならどうする?あなたならどうする?あなたならどうする?あなたならどうする?あなたならどうする?あなたならどうする?AP CaudalLAO CranialSpider■左主幹部病変本症例の診断と治療方針●LMT分岐部を含む99%狭窄でdelayを伴います。●LMTの入口部にも病変があると推定します。●石灰化はなくLADに治療を必要とする病変がありません。バイパス術の適応があります。●分岐部の処理がうまくできれば PCIも可能です。10

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