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らない場合、診断名にこだわるのではなく、「これはなんだかおかしい」「気持ち悪い」という感覚も大事です。そのような感じがするときは、criticalな疾患が隠れていないか考え直すことも重要です。 続いて病歴聴取をする際、ひとつの症状からおおまかに病像・緊急度を把握するのに役立つものとして「OPQRST」があります(表)。とくに胸痛などの診断に、非常に有用な問診法です。 見逃してはいけないcriticalな疾患を除外診断しつつ、可能性の高いcommonな疾患の確定診断を行います。除外診断は、診断確率を低いほうへ動かす感度の高い(偽陰性の少ない)、または陰性尤度比(LR−)問診のポイント検査の活用法 ERでみる循環器疾患:臨床診断の考え方1302314CriticalCommon大動脈解離急性冠症候群肺塞栓症心タンポナーデ心筋炎縦隔炎膿胸緊張性気胸特発性食道破裂心不全安定狭心症不整脈肺炎・胸膜炎・自然気胸胃食道逆流症上部消化性潰瘍帯状疱疹肋軟骨炎肋骨骨折・外傷心因性その他消化器疾患(食道けいれん、アカラシア、 虫垂炎や胆石発作等 )胸部悪性腫瘍胸部骨転移心膜炎※赤字は5 killer chest pains図胸痛の思考フレーム

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