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Chapter 112現病歴当院紹介の1年前に動悸・息切れ症状を訴え、6ヵ月前に近医を受診した。頻脈性心房細動を初回同定され、ビソプロロール フマル酸塩2.5 mg内服を開始された。5ヵ月前には胸水貯留を認めてアゾセミド30 mgの内服が開始された。利尿薬開始後は胸水貯留が消退したが、利尿薬の減量で容易に胸水再貯留を呈していた。経胸壁心エコー図で下後壁の収縮低下を認め、左室流入血パターンから拡張能障害が疑われたため当院に紹介され、精査目的に入院となった。入院翌日に両心カテーテル検査を施行した。既往歴脳梗塞、高血圧症、発作性心房細動、脂質異常症、糖尿病(40歳時に指摘、現在インスリン治療)、慢性副鼻腔炎内服歴アピキサバン2.5 mg×2、ビソプロロール フマル酸塩2.5 mg、アゾセミド30 mg、硝酸イソソルビドテープ40 mg、チクロピジン塩酸塩100 mg×2、ロスバスタチン2.5 mg生活歴喫煙:あり(15本/日×49年) 飲酒:ビール350 mL/日来院時身体所見身長:168 cm 体重:61 kg BMI:21.6意識清明、血圧:122/62 mmHg 脈拍:59回/分 SpO2:97%(room air)呼吸回数:16回/分 体温:36.4℃頭部:眼瞼結膜貧血なし、眼球結膜黄染なし胸部:心音:整 心雑音なし、呼吸音:両側肺底部に水泡音を聴取四肢:浮腫なし来院時検査所見血液検査:WBC 8,200 /μL、Hb 11.6 g/dL、Ht 35.2%、Plt 20.7 × 症例 60代男性 主訴 動悸、息切れChapter 112東京ベイ・浦安市川医療センター 循環器内科 安積佑太ん? この心不全、何かがおかしい…

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