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5心機能・計測・心不全1章ギモンレベル02ギモンドプラ法による最大血流速度の計測は、以下により規定されています。この式では、θ=0°でcosθ=1を基本としており、これは超音波ビームと血流方向が平行であることを意味します。超音波ビームと血流方向のなす角度(ドプラ入射角度)が大きくなる(平行でなくなる)と、最大血流速度は過小評価することが知られています(図2-1)。このため、超音波装置には角度補正機能が備わっています。ただし、角度補正を行う場合には注意が必要です。図2-2aは、角度補正を行う際、実際の角度補正値よりもドプラ入射角度が1°ずれていた場合の速度換算誤差率です。例えば、角度補正値を60°に設定しドプラ計測を行った場合において、仮にドプラ入射V=C・fd/2cosθfoV:血流速度(m/sec)、C:媒質内の音速(m/sec)、fd:ドプラ偏位周波数(Hz)、fo:送信周波数(Hz)、θ:超音波ビームと血流方向のなす角度(ドプラ入射角度)角度補正のずれがもたらす誤差θPWやCWで流速を計測する際、どうしてもビームと血流が平行になる断面を得られない場合があります。角度補正をしていいですか? その際に気をつけることがあれば教えてください。図2-1 超音波ビームと血流方向のなす角度(ドプラ入射角度)において角度補正しない場合の血流速度誤差(過小評価)角度01020304560cosθ1.00.980.930.860.700.50速度誤差(%)027143050

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