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 血圧が低めであり、ドパミン、ドブタミンの投与を開始しました。酸素化不良は続き、鎮静薬と筋弛緩薬の併用、高頻度振動換気(HFO)による人工呼吸管理に変更しました。日齢1には肺サーファクタントを追加投与し、さらにニトログリセリンの投与も開始しましたが、酸素化不良がさらに進行したため、一酸化窒素(NO)吸入療法などの目的で、三次施設であるB病院NICUへ転院となりました。A病院での経過胸部エックス線:心胸郭比(CTR)は41%と小さく、肺血管影の減少を認める(図1-1)。心臓超音波検査:駆出率(EF)55.4%、著明な右心拡大、動脈管は右左シャントのみ、卵円孔は両方向性シャント、TRは中等度B病院入院時検査所見PPHNは悪化しはじめると、なかなか止められないので、やはりNO吸入療法が必要な状態だと思います。酸素化がさらに悪化した原因は何だったのかな? PPHNの進行と判断する前に、この段階で確認しておくべきことは何だろう?図1-1 B病院入院時の胸部エックス線所見(日齢1)呼吸障害と肺高血圧ー肺うっ血があれば鑑別に挙げるのは?3Case●1

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