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腹式単純子宮全摘術の際に使用する手術器具は施設により多少の差がある.パワーソースとしては,バイポーラーシザーズやハーモニックフォーカスⓇなども便利な器具であるが,癒着などがない限り,電気メスのみを用いるよう指導している.開腹までは有鉤鑷子を用い,開腹後は無鉤鑷子を使用している.開創鉤は,開腹固定器三弁付(サンリツ)を用いている.術野を確保する鉤は,直腸鉤(サンリツ)の30mmと40mmのものを使い分けている|鑷 子|メスにて開腹した創部を保持する際,無鉤鑷子を用いると力が弱く,余計に真皮層を圧挫してしまうため,開腹までは有鉤鑷子を用いる.閉腹の際にはアドソン鑷子にて創部を保持し,真皮縫合を行う.無鉤鑷子無鉤鑷子有鉤鑷子アドソン鑷子有鉤鑷子アドソン鑷子図1鑷 子無鉤鑷子は横溝になっている.有鉤鑷子は先端に鉤がついている.アドソン鑷子は有鉤鑷子の一種であるが,通常の有鉤鑷子と違い,組織を点で把持できるので,皮膚のような固い組織の把持に有効であり,真皮縫合の際に用いる.c手術器具8

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