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遺伝の基礎知識~遺伝現象と遺伝性疾患~19「遺伝しない」ということになります。また、生活習慣病に代表される多因子疾患では、遺伝型だけでなく、環境の要因も発症に影響しますので、親と子で疾患の発症が一致しません。 以上のように、遺伝性疾患にはさまざまなタイプがあり、それぞれについて遺伝の仕方に特徴があります。この章では、基本的な疾患について分類して解説していきます。胎盤性モザイク:周産期の遺伝学的検査では胎盤性モザイク(confined pla-cental mosaicism;CPM)が話題となります。絨毛検体では、1~2%にCPMがあると報告されますが、CPMがあっても胎児には染色体異常がない場合があり、それは胎盤のみのモザイクということになります。検体が胎盤由来のものかどうかが重要です。生殖細胞系列で変異があるので子孫に遺伝しうる生殖細胞系列で変異がなければ子孫に遺伝しない生殖細胞系列で変異があれば子孫に遺伝しうる体細胞で変異受精卵が変異を持っている受精卵では変異がない

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