｜鑷 子｜有鉤鑷子は皮膚や筋膜などの硬い組織を把持し，無鉤鑷子は先端に浅く横溝があり，柔らかい組織を把持するために用いる．また，ドベーキー鑷子は真ん中にある1本の縦溝を左右にある繊細な横溝が挟んでおり，本来は血管用鑷子であるが，広汎子宮全摘出術の場合にもよく使用する．膀胱を剝離する際に出血を認めた場合，通常の無鉤鑷子より先が細いドベーキー鑷子にて出血部位を把持し，電気凝固する方が止血しやすい．なぜなら，より接触面積が小さくなれば電流が一点に集中し，組織を凝固させやすいからである．しかし，通常の鑷子に比べその先端は鋭であり，取扱いに注意が必要である．また，ドベーキー鑷子は，製作会社により把握時の硬さに違いがあり，いろいろ試してみるのがよい．無鉤鑷子無鉤鑷子ドベーキー鑷子ドベーキー鑷子図1-1鑷 子上から，無鉤鑷子，ドベーキー鑷子である．ドベーキー鑷子の先端の太さは無鉤鑷子の先端の半分くらいである．9術前処置 a 術前処置 b 手術器具第 章1
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