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12施行されたMRIで2cm大の下垂体腫瘍を認め(図1左)、腫瘍内には鏡面形成も見られました(図1右)。ヘモジデリンの沈着を認めたため、3〜6カ月前に下垂体卒中を起こし、これが視野障害を来した原因だと考えられました。MRI撮影時には視野障害は認めず、その後も増悪せずに経過しました。妊娠32週1日、前期破水のため緊急帝王切開を施行しました。 36歳の3妊1産婦です。第1子分娩後、妊症例2:macroadenoma合併妊娠図3 症例2:microadenoma高プロラクチン血症の精査で妊娠前に撮影されたMRIです。下垂体にT1強調像で低信号()、T2強調像で軽度低信号()の腫瘤(腺腫)を認めます。T1強調矢状断像T2強調矢状断像Grayscale(CO)95~100%83~94%71~82%59~70%47~58%35~46%23~34%11~22%0~10%視野欠損の程度図2 静的視野検査症例1の妊娠8週時点での左眼の視野検査結果です。塗色された部位に視覚障害があり、耳側半盲を呈しています。右眼の結果は正常でした。その後、視野障害は徐々に回復し、妊娠15週時点では視野欠損を認めませんでした。

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