T540350
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4 頭蓋内動脈ステントのすべて金 / タングステンおよびコバルト / クロム / ニッケル / モリブデン合金,Surpass(Stryker)は白金 / タングステンおよびコバルト / クロム / ニッケル合金のワイヤーから構成されている.FRED(MicroVention / Terumo)はニッケル・チタン合金から構成された2層のステントをタンタルワイヤーで編みこんだ構造となっている.構 造1.ステント形状 ステントの形状は,まずその加工方法からlaser cutタイプとbraided(編み込み)タイプに分けられる.表1にそれぞれの特徴を示す.A)Laser cutタイプ Laser cutタイプは管腔状の金属を高エネルギーパルスのレーザーでカットして作成したものである.ステントの展開においては,デリバリーワイヤーを右手で固定しつつ左手でマイクロカテーテルを引きながら展開するunsheathがメインの動作となる.ステントの展開は容易でshorteningを起こしにくいため,経験があまりない術者でも比較的扱いやすい.セルデザインはopen-cellタイプとclosed-cellタイプがあり,後述するようにそれぞれ性質が異なるため,注意が必要である.B)Braidedタイプ Braidedタイプは複数のワイヤーを編みこんで作成される.Laser cutタイプと違い,血管径とステントのサイズが合わないとステントの展開に苦労する場合があるため,適切なサイズ選択が重要である.Laser cutタイプに比べセル間隙は小さく,金属量が多い.展開はunsheathに加え,デリバリーワイヤーやシステム全体の押し引き(push 表1Laser cutタイプとbraidedタイプの違いLaser cutBraidedセル大きい小さい金属量少ない多い展開方法Unsheathが基本Unsheathに加え,デリバリーワイヤーやシステム全体のpush & pullを駆使して展開Shortening少ない多い

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