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総論 : 頭蓋内動脈ステントの特徴1章頭蓋内動脈ステントのすべて 3ステントの基本構造 2017年1月現在,本邦で認可されている頭蓋内動脈用ステントはすべて自己拡張型ステントである.ステントはデリバリーワイヤーにマウントされているため,ステント・デリバリーワイヤーをマイクロカテーテル内に誘導した後にマイクロカテーテルを引く(unsheath)ことでステントが展開される(図2A).ステントはニッケル・チタン合金などを原材料とした金属のワイヤーで構成されているが,ワイヤー自体は透視下での視認性が悪いため,ステントの遠位端・近位端にX線不透過性マーカーバンドを付けたりタンタルワイヤーを編みこんだりして視認性を高める工夫が施されている.またワイヤーで囲まれた空間をセルと呼び,セルの大きさやopen / closedの違いなどでステントの性質が変わる(図2B).材 質 コイル塞栓術支援用ステント各種や頭蓋内動脈狭窄用ステントのWingspan(Stryker)は主にニッケル・チタン合金から構成されたワイヤーから構成され,X線不透過マーカーバンドにプラチナ・タングステン合金やプラチナ・イリジウム合金などが用いられている.Flow DiverterのPipeline Flex(Covidien / Medtronic)は白図2ステントの基本構造ABマーカーバンドデリバリーワイヤーステントワイヤーマイクロカテーテルセル
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