ルームセットアップと放射線防護1章 脳脊髄血管撮影の基礎知識 血管撮影装置として,flat panel detector(FPD)が導入され,cone beam CTや3D-DSAなどの画質の向上に加え,被曝線量の低減も得られるようになった.Image intensifier(I.I.)では,X線を光に変換したものをテレビで撮影したアナログデータをデジタルデータに変換していたため,その処理の段階でのデータの劣化が問題となっていた.また,I.I.の真空管が経時的に劣化するために画質が徐々に低下してしまい,それを補うために高い線量が必要になるという欠点があった. FPDではデータ収集が最初からデジタルであり,理論上データの劣化はなく,最新のソフトウェアにより画像処理も飛躍的に向上したため,高画質の画像が低線量で得られるようになった. 脳血管撮影装置は,言うまでもなくバイプレーンであることが望ましい.バイプレーン環境では側面管球を術者側(患者の右)に配置するか,その逆2はじめにA脳血管撮影室のレイアウト図1●側面管球の位値 側面管球を患者左側に配置1512ルームセットアップと放射線防護章 脳脊髄血管撮影の基礎知識
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