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推薦のことば 『脳脊髄血管撮影 超実践マニュアル』の改訂2版が刊行されることになりました.初版は2015年12月に刊行され,脳神経血管内治療専門医を目指すもののみならず,一般の脳神経外科医にも好評で,5年ぶりにupdateされた次第です.人気の理由は,本書が脳脊髄血管撮影の基本となる知識と実践をわかりやすく解説し,やがて血管内治療を行う際に臨床の現場で役立つ実用的な書籍となっているためと思います. 改訂2版でも,脳脊髄血管撮影に必要な解剖,セッティング,アプローチの実際に関する基本的な記載は変わっておりません.また,わかりやすいと評判であった多くのイラストについても引き続き掲載されています.初版からの5年の間に,橈骨動脈・上腕動脈穿刺の新しい考え方や,エコーガイドでの穿刺,止血デバイスとしてのTRバンドなどが普及してきましたので,新しい項目として追加されています.また,3D-DSAやcone-beam CTのfusion画像もさらに精密になってきています.本書の特徴は多くのColumnで,ミニ知識やちょっとしたコツが興味を引きます.改訂2版では新しいColumnも充実しています. 脳血管内治療のデバイスの開発はめざましいものがあります.フローダイバーターは一般的治療として普及し,長期予後の報告も蓄積されてきました.脳動脈瘤の治療デバイスも新しくなってきています.本書は血管撮影を解説する書籍ですので,これらの新しい治療法自体についてはあまり言及していませんが,新しいデバイスを用いるに際しても,まずは確実で正確な血管撮影を行い,解剖を3次元で理解することが大切であることを再認識いただければ幸いです. 初版と同様,付録のWEB動画も充実しています.本書とWeb動画で脳脊髄血管撮影の基本を学び,新しいデバイスを用いた血管内治療へと発展されることを祈念します.岡山大学大学院脳神経外科教授伊達 勲4

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