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23Ⅰ解剖学Aorta descendensÖsophagusDivertikel cler Aortasubclavian sin.subclavian dextraCarotis sin.Carotis dextraA:Kommerellの原著にあるARSA,(文献1を改変),B:3D-CT画像.右鎖骨下動脈が食道の後面を走行している.背側から見たaberrant right subclavian artery(ARSA)Fig.2の後面を(Fig. 2),15%が気管と食道の裂隙を,5%が気管の前面を通過して右の胸郭に向かい,そのまま傍椎体部を上行する.そのため,左鎖骨下動脈と気管支の間に挟まれた食道は食物通過障害が起こり,嚥下障害や食道の慢性的な炎症の原因となる. MRIや造影CTの正面像では大動脈の特徴的な走行が認められ,これをbayonet deformity of aberrant right subclavian arteryと呼ぶことがある(Fig. 3).Bayonetとは銃剣のことで,銃に剣を装着するためのデバイスのことを指し,銃身に平行に剣が装着されるようにデザインされた形がARSAの屈曲した形に似ていることから名付けられた.この場合,迷走神経の分枝である右反回神経の走行は反回せずに直接喉頭に至る.ARSAの起始部ではしばしば動脈瘤様の拡張があり,これを特にKommerell diverticu-lum(憩室)と呼ぶ.ARSAではしばしば下降大動脈の走行異常を伴う.この特徴的な走行を特にbayonet deformity of aberrant right subclavian arteryと呼ぶ.異所性右鎖骨下動脈(ARSA)のMRI 画像Fig.3AB
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