402380630
11/14

1総 論13 脳SPECTパーフェクトガイドemission computed tomography:SPECT)である(図1)1,2).SPECTでの放射性医薬品は,ほとんどが99mTcまたは123Iで標識される.半減期はそれぞれ6時間および13時間である.たとえば,99mTcは,核異性体転移により99Tcに変化する際に140 KeVのエネルギーを有する1本のガンマ線を放出する.したがって,前述のごとく特定の方向からのみのガンマ線を検出するためのコリメータ装着が必須となる.コリメータは,空間分解能に影響するばかりでなく感度も劣化させ,1台のガンマカメラは視野内の線源から放出されるガンマ線の0.03%程度しか検出していない.このことにより,陽電子放出断層撮像法(positron emission tomography:PET)比べ,SPECTでは感度と空間分解能が低い難点がある. 最近では,2個のガンマカメラを装置のガントリ内に設置し,それぞれ180°回転させることにより,回転中心のずれなどを最小限に抑え,かつ感度を増大させた装置が主流となっている.個々のカメラで,128×128マトリクスで5〜6°ごと,または,連続回転にて投影データを採取する.SPECT撮像時間は15〜30分程度である.コリメータに関しては,従来の平行コリメータから,感度の低下を抑えたうえで分図1 SPECTの原理アンガー型または半導体ガンマカメラを頭部の周囲に回転させることによって,多方向からガンマ線を検出した投影像から種々の方向の断層像を再構成する.アンガー型ガンマカメラ半導体ガンマカメラガンマ線

元のページ  ../index.html#11

このブックを見る