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14 脳SPECTパーフェクトガイド解能を向上させることのできるファンビームコリメータも脳を対象に用いられる.これらの技術の進展により,PET装置に比べればいまだ半分ぐらいの空間分解能であるが,半値幅(full width at half maximum :FWHM)で8〜10 mm前後の装置が普及している.②半導体ガンマカメラ 最近,アンガー型ガンマカメラに代わり,常温で使用可能なテルル化亜鉛カドミウムなどの半導体検出器を用いたガンマカメラによるSPECT装置が市販されるようになった(図2).半導体検出器は,p層/空乏層/n層から構成され,入射した放射線の電離作用によって,次々と生成される電子と正孔対を測定することによって放射線を検出し,直接電気信号に変換する.半導体ガンマカメラは光電子増倍管を必要としないため小型であるばかりでなく,アンガー型ガンマカメラに比べ感度,および空間分解能の向上が得られる.さらに,高いエネルギー分解能によって123Iと99mTcなど,近接したエネルギーを有する2核種の同時収集が高精度で可能となる3).ただし,半導体ガンマカメラは価格面での問題がある. SPECTにおける画像再構成に,従来はフィルタ付逆投影法がおもに用いられていた.この方法は投影方向数または投影サンプル数が十分な場合には良好な再構成画像を得ることができるが,投影方向数が少なかったり,データの領域制限のために一部図2 ガンマカメラの種類A:アンガー型ガンマカメラ,B:半導体ガンマカメラ.半導体ガンマカメラは光電子増倍管を必要としない.ABNaI結晶光電子CdTeまたはCdZnTe結晶光電子電子・正孔対光電子増倍管光電子増倍管陰極陽極陰極陽極信号信号ガンマ線ガンマ線

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