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①親カテーテル・DACの重要性 親カテーテルまたはdistal access catheter(DAC)をできるだけ末梢に挿入し,マイクロカテーテルの操作性を高める.ただし,無理しすぎると解離を起こすので要注意.登山で言うと,1次キャンプ(親カテーテル),2次キャンプ(DAC),そして最後に登頂(マイクロカテーテル)になる.②マイクロカテーテルのシェーピング マイクロカテーテル先端が動脈瘤長軸に向くように確実にシェーピングする.ここは,いくら時間がかかっても丹念に試行錯誤を繰り返しながら行う.③分枝確保のためのシェーピングテクニック 大型動脈瘤でもカテーテルのシェーピングを工夫し瘤回しをせずに分枝を確保する.瘤回しは最後の手段.マイクロカテーテルの先端のsmall J,small Sシェープをマスターしよう.④ ガイドワイヤーによるカテーテル交換は 痛い目に遭うことがある カテーテルexchangeは簡単なようで血管穿孔を起こしやすい危険な操作であることを認識しよう.Exchange用のガイドワイヤー先端をJにシェープするなどの配慮が必要.この手技はできるだけ行わず,sheep techniqueを用いたほうが安全.⑤バルーンカテーテルの使用に習熟しよう バルーンカテーテルの種々の使用法をマスターしよう.ネックをカバー,herniate,バルーン後端でマイクロカテーテルの位置を固定する等,バルーンの使い方をマスターすれば,難しいコイル塞栓術にも対応できるようになる.⑥ステントの活用法 ステント併用時には,できるだけ瘤内にコイルを充填してからステントを展開する.カテーテルが瘤内に留置できたら,その後ステントを展開するのが正しいと一般的に信じられているが,先にコイルを巻いてからステントを展開したほうがはるかに安全で自由度が高い.コイルが親動脈から出てくるぎりぎりまでコイルで頑張寺田 友昭1)  1)昭和大学藤が丘病院脳神経外科12脳神経血管内治療 次の一手章1脳動脈瘤コイル塞栓術に対する基本的な考えと応用手技0脳動脈瘤

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