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 寺田友昭教授,このたびは『脳神経血管内治療 次の一手』の発刊おめでとうございます. 脳血管内治療は年々隆盛となり,ますます精力的で油がのっている寺田先生の仕事ぶりをいつも傍から敬服しつつ拝見しております. 寺田先生はいわずもがな脳血管内治療の国内黎明期からのメンバーの一人であり,この分野でも技術を要する難治性の動脈瘤からシャント疾患までを広くカバーするオールマイティーな国内トップエキスパートの一人です. 本書は将来,脳血管内治療のエキスパートを目指す医師にとって,特に現実的に遭遇し得るような大きさやシチュエーションの動脈瘤や,寺田先生がとりわけ得意とされているdAVF,AVM,CASなどを扱う内容となっています. 私が専門とする開頭手術でも,どんな困難なものに対する場合でも,まずは安全に施行する安定したハサミや吸引管の使い方などの基本操作があります.もちろん脳血管内治療でも同様だと思いますし,開頭でも血管内でも,順調にいかなかった場合や急なトラブルの場合も,「次の一手」の引き出しが豊富で,その場の判断と対処ができることがエキスパートへの道です. 寺田先生と私はもともと釣りという趣味を通じての仕事を超えたご縁です.釣りも大物を釣り上げたりたくさんの釣果を得たりするためには,いろいろ工夫をするところがおもしろいのですが,釣りでも,血管内でも手術でも,達人と言われる人でも最初は誰もが素人で,その中から経験やうまくいかなかったことを通じて技術を進化させた過程があると思います.画家や芸術家などもそうだと思いますが,達人とはその考えと自分のスタイルを持って,しかも工夫し,進化と変化を続けていく人が多いと思います.寺田先生は,私から見ていて,まさにそういう方だと思います. ただ今の時代,達人の技は,“見て覚えろ”では,通じる世界ではなく,tipsや考え方を,少しでも多くの後輩にわかりやすく伝えていくことができることが,次世代を育て,ひいては多くの患者さんのために必要です. あまたある教科書の中でこの書は,研修医,専門医,指導医の対話形式で進んでおり,開頭術者の私から見ても,超実践的,具体的で分かりやすく,寺田先生のtipsが全編にわたって浸透して,ひときわ光輝いています.私からも本書を強く推薦します.昭和大学医学部脳神経外科主任教授水谷 徹4脳神経血管内治療 次の一手推薦のことば

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