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12僧帽弁だけじゃない!僧帽弁複合体MRについて考えるうえで,何よりも重要なのが僧帽弁(複合体)の複雑な解剖を理解することです.図4に示した通り,僧帽弁の機能は前尖・後尖という2枚の弁尖だけでなく,僧帽弁複合体と呼ばれるように弁尖・弁輪・腱索・乳頭筋による複雑な三次元構造によって支えられています.これらすべてが有機的に機能することで,僧帽弁は初めて正常な働きができるのです.そして,僧帽弁複合体のどこに異常が起きてもMRが発生する原因となります.図5に僧帽弁複合体のそれぞれの部位に異常をきたす原因をまとめました.病態を考えるうえでも,外科手術を含めた治療法を考えるうえでも,僧帽弁複合体のどこに異常があるのかを知ることはとても大切です.大動脈弁大動脈弁無冠尖大動脈弁左冠尖Aortic mitral curtain前交連部後交連部左心房僧帽弁輪左心室僧帽弁腱索内・外側乳頭筋僧帽弁前尖僧帽弁後尖AB交連尖乳頭筋A1A2A3P1C1C2P2P3図4 僧帽弁の解剖(文献3より)

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