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14はじめに 関節鏡は日本が世界に誇る日本を起源とする手術器具である.初期 1918年,高木憲次先生(図1)が膀胱鏡を用いて屍膝の観察を行ったのが関節鏡の歴史の始まりである.1922年,高木憲次先生は改良した膀胱鏡を用いて生体膝の観察を行った.その後,高木憲次先生から渡辺正毅先生(図2)が関節鏡の完成を指示され,長年かかって試作機から21番目の渡辺式21号関節鏡が市販されたのが1959年であった(図3).この関節鏡は先端に豆電球が付いていてこの明かりで関節内を観察した.このため手術室を暗くして関節内部を比較的明るくする工夫をしなくてはならなかった.観察は接眼側から直接覗くようになっていたため関節内は術者しか観察できず,助手が参加す01関節鏡の発明と歴史土屋明弘 Akihiro Tsuchiya■船橋整形外科病院副院長渡辺式21号関節鏡セット(「日本整形外科学会ホームページ.歴史的医療機器の保存について.https://www.joa.or.jp/joa/files/save.pdf」より許諾を得て転載)図3東京帝国大学教授 高木憲次先生(1889〜1963)1918年,膀胱鏡を用いて遺体の膝関節を鏡視.以後,関節鏡の基礎研究と開発,後進の指導を行われた.(「日本整形外科学会ホームページ.歴史的医療機器の保存について.https://www.joa.or.jp/joa/files/save.pdf」より許諾を得て転載)図1東京逓信病院部長/帝京大学客員教授 渡辺正毅先生(1911〜1994)1959年,渡辺式第21号関節鏡を開発.関節鏡を世界に普及させ,国際及び日本関節鏡学会の初代会長に就任された.(「日本整形外科学会ホームページ.歴史的医療機器の保存について.https://www.joa.or.jp/joa/files/save.pdf」より許諾を得て転載)図2

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