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14「超入門」眼科手術基本術式51 改訂版腫を鋭匙やガーゼを用いて郭清していく(図10)が,採取した内容物は,病理検査に出すことをお勧めする(図11).貯留囊胞状構造内の肉芽腫を完全に郭清したことを確認した後(図12),前葉へも肉芽腫がみられる症例では,切除しておく.霰粒腫前壁はもともと瞼板の前壁であったので,肉芽腫郭清後は元の位置に戻すが,余剰があればトリミングしておく(図13).最後にバイポーラーで止血のうえ,挟瞼器を外し,皮膚縫合して終了する(図14).術後は抗菌薬の眼軟膏を塗布し,圧迫眼帯しておく.抜糸は術後5〜7日目でよい.2経結膜法 前葉への傷害がなく,皮膚切開を望まない症例では有用である.ただし,取り残しが少し生じる可能性が 図5  0:36 切開予定線付近の皮下への局所麻酔 図6  1:13 挟瞼器で眼瞼を挟み,固定止血や角膜の保護にも役立つ. 図7  1:30 皮膚切開 図8  2:22 眼科剪刀で眼輪筋を分けると,霰粒腫の前壁が露出できる 図9  3:31 正常瞼板と霰粒腫前壁の境界部を切開 図10  4:06 鋭匙やガーゼを用いて肉芽腫を郭清

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