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QOL（生活の質）、化粧歴や化粧に対する考え方、価値観は異なります。そのため、レッスンの速度や時間、回数などは、その人に合った「ブラインドメイク・プログラム」を一緒に作り上げていく方法を取っています。　対象者も、年代や装い、似合う色彩も異なりますし、お肌の色や艶も人によって異なります。また、顔の形や唇の形、眉毛の形なども異なりますし、全く同じ人はいません。そのため、化粧の色彩やレッスン方法が異なるのはお分かりいただけると思います。　このような理由から、ブラインドメイクのレッスンは、視覚に障害があることで、見様見真似が苦手な生徒さんと化粧訓練士の個別レッスンになってしまうことは致し方がありません。そのため、本書の最後に「ブラインドメイク・レッスンの手引き」の章を設けましたが、文字のみでブラインドメイクができるようになるかと問われると、答えは「できない」としか言えません。あくまでも、この手引きは、一般的なブラインドメイクの概要を記述しているものであって、「ブラインドメイクとはどんなもの？ 視覚障害者ってどうやってお化粧（フルメーキャップ）するの？ という疑問を解く一つのカギになればという思いで作成しました。二〇一七年七月吉日大石華法15