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るために,意図した操作を正確に行うためのポジションを追求し,眼内器具の選択にこだわり,さらに手術機器も若干の改良を施すなどした.また,PDR,PVRでは難易度に関係なく全例にシャンデリア照明下の双手手術を行い,難症例や重篤例に対しての双手法に違和感のないようにしている. PDRではしばしば両眼とも失明の危機にさらされる.両眼とも救うべく,患者の性格にも配慮した手術プランも重要である.また,PVRでは眼内を徹底的に処置することで,バックルを極力併用せずに手術を終えるよう努めている.重篤例では術中に心が折れそうになることもあるが,視機能温存の熱意を心に持ち続けて完遂するよう心掛けている.合併症対策や再手術回避のための術中の注意事項や確認に関しては,絶対に端折らないよう現在でも注意している.眼科歴 28年(大学6年,一般総合病院22年)手術件数 白内障単独 約9,700件 (2018年443件)     網膜硝子体 約5,300件 (2018年430件)略歴1991年 岡山大学医学部卒業1991年 岡山大学医学部眼科学教室入局1992年 社会保険広島市民病院眼科1994年 十全総合病院眼科1996年 岡山大学医学部附属病院眼科1998年 岡山大学医学部附属病院眼科助手2001年 社会保険広島市民病院眼科副部長2006年 倉敷成人病センター眼科部長2008年 岡山大学医学部臨床准教授2012年 岡山大学医学部臨床教授2017年 倉敷成人病センター特任副院長2019年 倉敷成人病センター副院長岡野内俊雄(おかのうち・としお)  倉敷成人病センター眼科Prole第1章2私の手術哲学岡野内俊雄の手術哲学13

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