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12 眼科グラフィック2020年別冊眼圧測定法と注意点1)Goldmann圧平眼圧計測定法① 圧平プリズムをプリズム支持台に装着し,3D未満の角膜乱視の眼では,プリズムの0°の目盛を支持枠の白線に一致させる(図1).3D以上の角膜乱視がある場合はプリズムの0°の目盛を支持枠のA(43°)に一致させる(図1矢印).② 0.4%塩酸オキシブプロカインで点眼麻酔を行い,生理食塩液などでフルオレセイン紙を湿らせ,下眼瞼結膜に軽く触れて涙液を染色する.③ 被検者に自然に両眼を開けて正面を見るよう指示をする.開瞼が不十分な場合は検者が眼球を圧迫しないように開瞼を行う.④ 眼圧計を測定位置に置き,スリット幅を全開にしてブルーフィルターを入れる.細隙灯のアームを光束が圧平プリズムに当たる光量が最も多くなる,60°付近に振っておく.⑤ 加圧ドラムの目盛りを1(g)に設定し,圧平プリズムの先端が角膜中央に当たるように,細隙灯顕微鏡を操作し,ゆっくりと角膜に近づける.測定に不慣れな場合は,横から圧平プリズムと角膜の位置を確認する.⑥ 接眼レンズから観察し,細隙灯顕微鏡のジョイスティックをゆっくりと前方に押して,圧平プリズムと角膜を,睫毛が入らないように接触させる.この際プリズムを通して,角膜の中央が薄い影となった状態から,上下二つの半円が現れることで,角膜と接触したことが確認される.上下の半円の大きさが異なる場合は,圧平プリズムが角膜中央に接触していないため,ジョイスティックを手前に引いて,角膜から離した状態で上下を調整してから,角膜に圧平プリズムを接触させる.⑦ 左上の半円と右下の半円の内縁が接触するように,ドラムを回して調整を行う.心拍による拍動を示す場合は,拍動の中間部分の値を採用する.⑧ 加圧ドラムで示された値を確認し,mmHgで眼圧測定値(1g=10mmHgで換算)と測定時間を記載する.注意点1. 細隙灯顕微鏡の観察は片眼で行う.2. 利き手が右の場合,左手で眼の操作,右手でジョイスティック,ドラムの操作,記録を行うことにより,被検者の体液による汚染を減らすことができるが,開瞼が困難な症例では,この限りではない.3. 角膜のみに圧平プリズムが接触するよう,眼瞼縁に圧平プリズムが接触しない程度の開瞼が必要であるが,十分に開瞼が得られない場合,眼球の圧迫を掛けないよう,検者の母指の腹で上眼瞼を持ち上げる.それでも開瞼が不十分な場合は上下の眼瞼をそれぞれ,中指と示指で広げる.4. プロスタグランジンFP受容体作動薬を継続図1 圧平プリズムの装着方法3D以上の角膜乱視の眼では圧平プリズムの0をAと表記された,矢印部分(43°)に一致させる.

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