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13腎細胞がん第1章 1薬の併用療法で、IMDCリスク分類によらず一次治療におけるオプションの一つとなっています。治療の推奨度については、近日中に日本のガイドラインに掲載予定となっています。 二次治療は一次治療の内容によって推奨治療が異なります。一次治療がサイトカイン療法であった場合は、VEGFR-TKIであるインライタⓇ、ネクサバールⓇが推奨され、治療オプションとして、スーテントⓇ、ヴォトリエントⓇが挙げられます。VEGFR-TKIが一次治療であった場合は、インライタⓇ、オプジーボⓇが推奨治療薬ですが、その他の治療オプションとしてアフィニトールⓇやネクサバールⓇが挙げられます。オプジーボⓇとヤーボイⓇ併用療法後は、一般的にインライタⓇ、スーテントⓇ、ヴォトリエントⓇなどのVEGFR-TKIが投与されることとなります。サイトカイン療法 インターフェロン・インターロイキンは免疫系に働き、抗ウイルス作用と抗腫瘍作用を併せ持ちます。そのうち、抗腫瘍作用は腫瘍細胞のDNAの合成、複製やその先のタンパク質合成に必要なmRNAの合成を抑制することにより、増殖を抑制すると考えられています。血管新生阻害薬(VEGFR-TKI) 血管内皮増殖因子(vascular endothelial growth factor:VEGF) は血管に作用し、血管新生を促進します。血管新生は腎がんの増殖、進展に極めて重要な働きを有しています。VEGFR-TKIはVEGFを阻害することで血管新生を抑制し、がん細胞への栄養供給を断つことで抗腫瘍効果を発現します(図1)。主要薬剤の作用機序と薬剤特性

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