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序 あらためて述べるまでもなく、泌尿器疾患は多岐に渡ります。薬物療法も実にさまざまです。 医師には各疾患の病因、病態および診断や治療に関するエビデンスを十分に把握したうえで、薬剤の作用機序と効果、副作用を勘案して処方を行うことが求められます。看護師には患者の疾患・病状と治療薬の関係を理解し、確実に薬物療法を実施できるようにすることと、治療中の患者の状態や変化を把握し、サポートとケアを行うことが求められます。薬剤師には医師がオーダーした薬剤の適応と用法用量をチェックし、併用薬との薬物相互反応や副作用管理のアドバイスを行うことが求められます。さらに最近では患者さんへの直接指導を行う機会が増えていることと思います。しかし泌尿器疾患に対する薬物療法のエビデンスや標準治療はめまぐるしくアップデートされ、泌尿器科医ですら、すべての領域の国際標準を掌握し、患者に提供することは困難です。看護師はまったく違う診療科からの配置転換がしばしばありますし、薬剤師は薬剤の最新情報と現場の状況の結びつけが難しいことがあるかもしれません。こういった現場のニーズに基づいて、このたび『疾患別 泌尿器科の薬物療法と患者管理』が企画、編集されました。 本書は泌尿器疾患の各領域における臨床の最前線で活躍されている方々に執筆を依頼し、最新のエビデンスやガイドラインに基づいた薬物療法の実践方法についてわかりやすく解説していただきました。泌尿器科診療にかかわるすべての職種の新人からベテランまで、幅広く活用いただける内容と自負しています。またマニュアルとして使用するだけでなく、読み物として楽しく学んでいただける内容にもなっています。 本書を活用し、患者さんによりよい医療を提供していただければ望外の喜びです。 2020年3月富山大学学術研究部医学系 腎泌尿器科学 教授 北村 寛

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