第8章は、出版社側から出版の打診を受ける方法、「受動的出版アプローチ」を概説します。出版社から声をかけられるということは、自分の実力がある程度世間に認められているということです。本書は「まだ無名の医療者のための出版術」について述べた本なので、即効性はないかもしれませんが、将来のためにきっと役立つと思います。個人のブログやインターネットサイトを始めたり、自分の売りや強みを見つめ直してみたり、自分の価値の高め方、アピールの仕方について、一緒に考えていきましょう。 第9章は、出版後の人生についてお話します。一般書のベストセラーであれば別ですが、医学書であれば、「出版後に人生が大きく変わる」とまではいかないでしょう。しかし、出版するとよい変化が訪れるのも事実です。私の経験を中心にお話します。 第10章は、これから皆さんが原稿を執筆するにあたって、私からのアドバイスです。執筆は長い道のりです。文章を書くことを生業としていない私たち医療者にとっては、文章術や時間管理術の習得は必ずや役に立つでしょう。そのさわりの部分を紹介します。 このような形で、全部で10個の章が皆さんをお待ちしています。一般論だけではなく、時には私自身の経験や体験談を、時には私が影響を受けたアドバイスやエピソードを、そして時には私なりのユーモア(ちょっとわかりにくい?)やマンガに関連したネタを交えながら解説していきます。 さあ、出版への第一歩はこちらです。 2020年1月山本基佳
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