T280530
11/12

011第1章入院しなくても改善する認知症障害に基づく問題に関しては、介護保険などのサービスを有効に利用することなどで、かなりの部分対応することができます。 認知症の人の支援の現場で困ってしまうのは、行動・心理症状などの精神症状が生じてしまったときのケアや対応です。こうした精神症状に対して、精神科医療が必要となる場合があるのです。私の経験をお話ししましょう。切実な入院ニーズ■都立松沢病院勤務時代 東京都は人口一千万人以上、職員二十万人以上を有する巨大な地方公共団体です。精神科医療に関しても独自の施策を推進しています。 私が都立松沢病院の認知症精神科専門病棟の担当医となった二〇〇四(平成十六)年当時、東京都の認知症施策は、都内九病院に設置した認知症精神科専門病棟での入院治療を中心としたものでした。 都内には、六十以上の民間精神科病院があります。都立松沢病院は東京都の精神科医療の最後の砦として、民間の精神科病院では診ることができないような症状が激しい精神障害の人や身体合併症がある精神障害の人の診療をしていました。 

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

page 11

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です