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A.認知症かもしれないと思ったら、すぐに病院に行かないといけない?認知症の確定診断を急ぐのではなく、まずは本人をどうサポートしていくかを考えましょう2 早めに受診して認知症の確定診断を受けたほうが、早期発見・早期治療につながるというのが一般的な考え方です。しかし、認知症を根治させる治療はまだなく、確定診断が下ったことで将来に絶望してしまうケースもないとはいえません。家族にとって大切なことは、認知症についての知識や情報を得て、本人をどうサポートしていくかをよく考えることです。認知症は急激には進行しないので、受診するのはそれからでも遅くはありません。 ただし、生活に支障を来している場合は、できるだけ早く受診しましょう。というのは、症状は認知症と似ていても、他の病気の可能性もあるからです。正常圧水頭症や慢性硬膜下血腫、甲状腺機能低下症、脳腫瘍による認知機能の低下は、原因を取り除くことで改善できる可能性があり、早めの対処が大切です。レビー小体型認知症は早期発見が大切です レビー小体型認知症は他の認知症と違い、初期はもの忘れが目立ちません。代わりに、実際には見えないものが見えたり(幻視)、睡眠中に大声で怒鳴ったり、臭いに鈍感になる、うつ症状などが目立つことがあります。また、手足が震える、歩行が小刻みになるといった症状もあります。 また、レビー小体型認知症の人は薬が効きやすく、副作用も出やすいため、レビー小体型認知症に詳しい医師に治療してもらわないと危険です。異変に気づいたら、すぐに受診し確定診断を受けてください。15第1章  認知症の基礎知識 認知症の不安が出てきたときのQ&A

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