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10目指すのは 「なじみの関係の中での マイペースな生活」「『住み慣れた地域』で人生の最終段階まで『自分らしい生活』を継続すること」。その実現のための取り組みが地域包括ケアシステムです。そんな当たり前のような目標が設定されているのは、高齢期には、この「当たり前」の生活が難しくなるからです。地域包括ケアシステムの具体的な説明に入る前に、目指している社会のイメージを確認しましょう。「住み慣れた地域」で「自分らしい暮らし」とはどういう意味でしょうか。そこから考えていきたいと思います。住み慣れた地域とは?「住み慣れた地域」とは、文字通りなら「長い期間にわたって住んでいる地域」です。それは「定住」や「引っ越さないこと」を意味するのでしょうか。もう少し広く、地域生活の中でつくられてきた「人間関係」と考えましょう。自分の知っている人たちとのつながり、つまり「なじみの関係」の中で生活を続けるという意味です。「なじみの関係がある人」といえば真っ先に家族を思い浮かべると思います。しかし、日常生活の中には、もっとたくさんの「なじみの関係」があると思います。友人はもちろんのこと、ご近所さんや、クリーニング屋さん、宅配便の配達員さんや、近所の喫茶店、居酒屋、スナック、住み慣れた地域で自分らしい暮らしとは?Part 1

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