9相談するということ 居宅介護支援事業所や地域包括支援センターをはじめ、相談機関への相談は、何らかの「プライバシー」に関する部分を他人に語ることになります。それは、とても勇気のいることではないでしょうか。 私たちが相談を受けるとき、その「勇気」に思いを巡らせ、「よく相談してくださいました」と感謝の言葉をかけたいものです。それは、不安に包まれていたクライエントや家族の心に染み入るように届き、自己防御的になろうとしていた心を開く魔法の言葉ともなるのです。「プライバシー」について プライバシーは、単に「個人の私生活や家庭内の私事」（小学館日本語大辞典）という意味だけではなく、「他の個人や社会に知られず、干渉を受けない権利」（出典同）も含まれています。さらに別の辞書を紐解くと「個人的な日常生活や社会行動を他人に興味本位に見られたり干渉されたりすること無く、安心して過ごすことができる自由」（三省堂新明解国語辞典）と踏み込んでいるものもあります。「プライバシー」と「自由」は何ものにも代えがたい権利であり、守秘義務という職業倫理だけではなく、すべての人が尊重すべきものといえるでしょう。1章●本人中心型アセスメントのすすめ
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