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………………………………14 ②「安心な出産」  「不安、恐怖、心配の解消」であり、主観的評価である。医療者には、信頼関係の構築が求められ、納得できる十分な説明と情報の共有が大切であり、コミュニケーションツールとしてバースプランシステムは重要である。また、異常の有無にかかわらず、受け入れてくれる出産施設があることは安心につながる。 ③「快適な出産」  「大切にされた実感」が重要であり、主観的評価である。医療者には、妊産婦の主体性と個性の尊重、共感する心が求められ、そばに寄り添い思いやりのある態度が大切である。また、家庭的でリラックスできる環境も快適さを生む。家族の立ち合いを勧めること、楽な姿勢を工夫することも必要である。また、現在の日本の出産環境では、居住地に近い施設で出産できることも安心と快適につながる。 ④「満足な出産」  「達成感のある納得できる出産」は、客観的結果と主観的評価であり、満足度が高い。産婦には「育児を行う力」が生まれ、客観的にも母親としての産婦の成長が認められる。医療者には、母子の自立を支援し、見守る姿勢が求められる。妊産婦の力を引き出す支援 哺乳動物としてのヒト(女性)には、本来、子を産み母乳で育てる能力が備わっている。しかし、出産年齢の高年齢化、就労女性の増加、核家族化など生活様式の変化は、出産・育児に必要な体力の低下、合併症の増加に加えて、母子支援環境の脆弱化を来し、女性が出産・育児の能力を十分に発揮することを困難にしている4)。さらに、産科医の減少は、出産施設の減少とセミオープンシステムによる集約化など、地域周産期医療体制に変化をもたらし、産科医療の質的向上を求める「いいお産」の実現に多くの新たなハードルが生じている。そこで、このような状況において「妊産婦の力を引き出す支援」の三つの支援について考えてみたい(表1-2)。緊張を和らげる支援 妊産婦の主体性を尊重し、「女性の産む力」を引き出す支援では、緊張の緩和は極めて重要である。「いい表1-2  妊産婦の力を引き出す三支援緊張を和らげる支援産痛を和らげる支援努責(いきみ)を逃す支援リラクセーションの工夫 ①産前の情報提供 ②産前のリラックス訓練 ③ドゥーラ効果 ④分娩室環境の工夫選択肢の提示 ①多様な産痛緩和法 ②硬膜外麻酔による産痛緩和呼吸法と体位の工夫 ①努責(いきみ)のリスクと逃がし方 ②分娩体位の工夫

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